両育わーるどの原点

学生時代、友人に紹介されてはじめた知的障害児者とのボランティア。実際に参加するまで福祉は嘘くさい、偽善ぽいと何も知らない私は勝手に想像していました。

 

19歳の時、初めて担当した子は小学生のダウン症の女の子。当日は、屋外でのお祭りの体験でした。出店で買物をしたり、出し物を楽しんだり、お店で売り子をしたりと半日で色々なことをしました。

 

発声が難しいようで、はじめのうちは何を言っているのか中々分かりませんでした。それも時間経過とともに分かるようになりました。また、露店でのお金の受け渡しの際、初対面の人とのやりとりに自信が持てず小声になってしまうことがあったり、暑くて泣いてしまったり(多分)、手先が難しく作品作りに四苦八苦したりしている彼女と時間を過ごすことでだんだんと距離が縮まっていったように思います。

 

その日の私は、一緒に取り組んでみたり、率先して見本を見せてたりと試行錯誤していた気がします。どうしたら彼女に伝わるのかといつの間にか無我夢中で考えていたように思います。振り返ると人に何かを伝えるということを意識したのは、この時が初めてだったように思います。

 

また、私が額に汗をかいているとハンカチで拭いてくれたのが印象に残っています。時間経過とともに、他の子供たちともまっすぐなやりとりが楽しくなっていきました。

nasimuki

*初めての出会いから10年も経過すると包丁で梨を切って皆に分けてくれるまでになりました。

 

そんなこんなで大学を卒業し、企業に入社しながら、ボランティアを続け10年が経過しました。漠然と社会起業をしようと考えていると、友人から紹介されNPO法人[政策学校]一新塾へ入塾しました。

 

政策とあるので、当初は政治色が強いビジネススクールなのかと思っていました。実際に入塾すると、政治の道を志す方や現役の方もいましたが、起業や社会起業をしている方、市民の草の根的な活動で活躍されている方、学生~主婦~社会人~定年した方まで幅広い層・職種の方がいました。私も含め漠然と「何かをしたい!」という方も多かったように思います。

 

入塾後、3ヵ月で「療育は両育プロジェクト」 を立ち上げ、5名の仲間と一緒に活動を開始して今に至ります。

 

同期との付き合いも4年半、今でも定期的に集まり近況報告やお互いの活動へ参加、更には新しいプロジェクトが生まれる等、時に良きライバルとして切磋琢磨しています。両育わーるどでは、12名いる正会員のうち8名が一新塾出身者で、期をまたいで一緒に活動しています。

ずっと抱えていたもやもや、なんとなくといった気持ちが整理され、今の両育わーるどの活動に繋がりました。「何かしたい!」という気持ちがあったら体験してみるのもありかなと思います。
このような機会を与えてくれた一新塾、半年に一度塾生を募集しています。ちょうど説明会の時期なのでご紹介まで。一新塾36期入塾説明会

 

私が感じた一新塾の魅力
・多様な講師による具体的な事例に触れることが出来る。
・講師の熱、生き様から活動のエネルギーを貰う。
・掛け替えのない仲間が得られる。
・事務局や運営スタッフ、大勢のOGOBによる手厚いサポートがある。
・何より自分自身と向き合い、何をしたいのかが明確になる。

 

ざっとこんな感じでしょうか。あっという間で、とっても濃い1年間になることは間違いありません。